小石原焼 蔵人窯(くらんどがま)

~福岡県朝倉郡東峰村~

小石原村(現在は東峰村) は、福岡県の中南部、修験道で知られる英彦山(ひこさん)の西麓に位置し、山向こうは大分県の大鹿田焼(おんたやき)の窯里です。 小石原焼は、約350年の伝統があり、現在は45軒前後の窯元が点在しています。

蔵人窯(くらんどかま)さんは、当主の小野 永蔵さんと息子の雄大さん 親子で作陶されている小石原焼の窯元さんです。小石原焼の特徴とも言える装飾技法 ‘飛び鉋(とびかんな)’ をモダンに取り入れたシンプルでお洒落なデザインの器が多く、軽くて日常使いしやすいのも特長です。

蔵人窯 当主の小野 永蔵さん
小野 雄大さん
永蔵さんは、伝統的な飛び鉋を施したお皿や飯椀、湯呑などのアイテムを多数制作されています。
雄大さんは、1本だけ飛び鉋を施した(1本飛び鉋)シリーズなどシンプルな器を制作されています。

飛び鉋(とびかんな/トビカンナ)とは。

ろくろを回転させながら、鉋(かんな)で細かな連続の削り目をつける手法。大工さんが施す鉋の目に似ていることから、この名称がついたとされています。

まずは、永蔵さんによる 飛び鉋(とびかんな)装飾の様子を↓こちらにてご覧ください。

装飾した直後

窯焼きすると、削ったところが茶色く模様に。

カンナとは

成形をする際に、生乾きの状態で底の粘土の厚い部分を削りだして高台を作ったり、表面を削って形を整えるのに使用する道具。

基本的に各職人さん手作りで、帯鋸(おびのこ)の鉄板、古小刀、古ゼンマイなどを工夫して作っているそうです。

写真のカンナは 永蔵さん愛用のもので、古時計のゼンマイを使っているそうです。道具作成用に、古時計をストックしているそう…。

永蔵さん 愛用の道具たち

麦モチーフの器たち

素朴な麦のデザインは、永蔵さんによるもの。雑草の猫じゃらしから発想を得たのだとか。彫刻刀のような道具を使い、麦の絵柄を削りだし(掻き落とし)ていきます。

↓麦の飯椀の装飾の様子を撮影させていただきました。

蔵人窯さんの器は、↓オンラインショップからもご購入いただけます。

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蔵人窯さんの器ギャラリー♫